CASE STUDY
L2延伸とは?クラウドと社内LANをつなぐ仕組み・メリット・デメリットと構築方法
L2延伸とは?クラウドと社内LANをつなぐ仕組み・メリット・デメリットと構築方法
L2延伸とは?クラウドと社内LANをつなぐ仕組み
L2延伸とは、会社(オンプレミス)のLANとクラウドを、IPアドレスやサブネットを変えずに同一のネットワークセグメント(レイヤー2)のまま延伸して接続する方式です。サーバーをクラウドへ移してもネットワーク構成を作り直す必要がないため、ハイブリッドクラウド移行の有力な選択肢になります。
このページでは、L2延伸の仕組み、メリット5点とデメリット5点、AWS/Azureなどでの構築方法3方式、そして専用機器を設置するだけで利用できるL2延伸BOX Neoまでを、導入判断に必要な順で解説します。
このページで読める内容: メリット5つ / デメリット5つ / 構築・利用する3つの方法
L2レベルで延伸するとは
まず、クラウド環境と会社のオンプレミス環境をL2(レイヤー2)で延伸することで、シームレスなネットワーク体験が可能になります。その一方で、いくつかのデメリットもあります。
L2延伸のメリット5つ
L2延伸の主なメリットは、既存ネットワーク構成の継続利用、アプリケーションのシームレスな動作、リアルタイム通信、BCP強化、開発環境の統一の5点です。
1.既存ネットワーク構成の継続利用
IPアドレスやサブネットを再設定する必要がなく、オンプレミスの既存ネットワーク設定をクラウドにも適用できます。
これにより、クラウドへの移行や拡張がシンプルで、ネットワーク構成の統一が維持されます。
2.アプリケーションのシームレスな動作
L2延伸により、クラウド上のアプリケーションがオンプレミスと同じサブネット上に配置されるため、アプリケーションの変更や再構築の必要が少なく、社内システムとクラウド間でのデータ連携がスムーズに行えます。
3.クラウドとオンプレミス間のリアルタイム通信
L2接続では同じL2ドメインを共有するため、オンプレミスとクラウド間でリアルタイムのデータ共有やトラフィック転送が可能になり、迅速な意思決定を支援します。
4.BCP(事業継続計画)の強化
災害時などにオンプレミス環境が停止しても、クラウド環境にシームレスに切り替えて業務を継続することが容易になり、ビジネスの継続性が向上します。
5.開発環境の統一とテストの簡素化
クラウドとオンプレミス間で同一のネットワーク環境を維持することで、開発・テスト環境を統一でき、設定や動作の再現性が向上します。
クラウド上でのテスト結果をオンプレミスに展開する際のトラブルも軽減できます。
L2延伸のデメリット5つ
L2延伸の主なデメリットは、ネットワーク管理の複雑化、遅延・パフォーマンスへの影響、セキュリティリスクの波及、コスト増加、クラウド依存度の増加の5点です。導入前にこの5点を自社の要件と照らして確認してください。
1.複雑なネットワーク管理
L2延伸により、トラフィックがクラウドとオンプレミス間で常に流れるため、ネットワーク全体の構成が複雑化し、管理負担が増えます。特にトラフィック管理や監視、ループ防止策などが重要になります。
増えた管理負担のうち、機器の死活と障害の検知は専用の装置に任せる方法もあります。ITかんしBOXはLANに設置してサーバー・NAS・ルーター・UTMを24時間監視し、SNMP TrapとSyslogで障害の発生をメールで通知します。
2.遅延やパフォーマンスの影響
L2接続で遠距離を跨ぐと、どうしても遅延が発生しやすくなり、オンプレミスとクラウド間でリアルタイムなパフォーマンスが求められるアプリケーションでは、レスポンスが遅れる可能性があります。
3.セキュリティリスクの増加
L2延伸により、クラウドとオンプレミスが一体化するため、一方のネットワークで発生したセキュリティリスクがもう一方にも影響する可能性があります。
特に、適切なセキュリティポリシーが欠如している場合は、リスクが顕著になります。
延伸によって広がった境界に通信制御を足す場合、既存の構成を組み替えずに追加できる装置を挟む方法があります。中小企業向けの透過型UTMであるForceUTMは、この形での通信制御とクラウドポータルからの管理を想定した製品です。
4.コスト増加
L2延伸には、専用のネットワーク機器や接続サービス(例えば、DirectConnect、ExpressRouteなど)が必要で、導入や維持にかかるコストが増加します。
また、ネットワークの監視や管理を行うためのリソースも必要です。
5.クラウド依存度の増加
クラウド環境に多くのリソースやアプリケーションが依存することで、クラウドプロバイダに障害が発生した際、全体の業務が停止するリスクが高まります。
クラウド環境のダウンタイムに備えた冗長化が必要です。
メリット、デメリットのまとめ
L2延伸は、オンプレミスとクラウドをシームレスに接続し、柔軟性や利便性を向上させるための強力な手段ですが、ネットワーク管理やセキュリティ、コスト面での課題もあります。
L2延伸を構築、利用する方法
クラウド環境とオンプレミス環境をL2(レイヤー2)で延伸するには、複数の方法や技術があります。
L2接続は、同一のネットワークセグメントを共有することで、クラウド上でもオンプレミスのネットワークと同様に、IPアドレスやサブネットを維持してシームレスに通信することを可能にします。
大きく3つの方法があります
1;クラウドプロバイダが提供する専門サービスを利用する
2;仮想ネットワークアプライアンス(機器)を利用する
3;フォースネット株式会社が提供するL2延伸BOX Neoを利用する
L2延伸の設定や構築の仕方は
L2延伸の環境は自社で構築するか、外部の専門サービスを利用する方法があります。
各クラウドベンダーを専門に対応する会社もありますが、自社に技術者がいれば対応する事も可能です。
L2延伸を構築した場合は、構築後に運用メンテナンスが必要です。
設定には高度な技術力が必要ですし、会社の全体のネットワーク・インフラを設計、構築するノウハウや経験も必要です。
また、セキュリティ対策等の複合的な視点も求められるので、外部の専門サービスを利用する事をお勧めします。
1)クラウドプロバイダが提供するサービスを利用する
Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)など、多くのクラウドプロバイダが、オンプレミスとクラウド間をL2で接続するオプションを提供しています。
例えば、AWSの「Direct Connect + VLAN」や「Azure ExpressRoute +VLAN」など、物理専用線や専用VPNトンネルを使用して、オンプレミスのVLANとクラウドのサブネットを同一のL2ドメイン内に配置できます。
この方法では、クラウドプロバイダの設備とオンプレミスのネットワーク設備を活用して安定した接続が実現できます。
しかしながら、初期構築から運用面のコスト費用が高額になる恐れがあります。
費用対効果を考慮する事が重要です。
2)仮想ネットワークアプライアンスの利用する
Fortinet、Cisco、Palo Alto Networksなどの仮想ネットワークアプライアンスをクラウドに導入し、オンプレミス側の対応機器と組み合わせてL2接続を実現する方法です。
アプライアンス間で専用のL2トンネルを構築することで、両環境をL2で延伸し、セキュリティポリシーを一貫して適用できます。
アプライアンス機器の導入費用は高く、また構築設定の作業費、その後の機器の保守費や運用サポート費用なども必要になります。
3)L2延伸サービスを利用する(フォースネット株式会社が提供)
フォースネット株式会社が提供するL2延伸サービスは、オフィス側に、専用のBOX機器を設置する事で完了します。
現行製品のL2延伸BOX Neoは、AWS・Azure・OCI(Oracle Cloud)のマルチクラウドに対応し、サーバのIPアドレスを変えずに、オフィス側の設定にも手を入れずにクラウドへ移設できます。
仮想アプライアンスを自前で構築する方法と比べて、短期間で効率的にL2延伸で接続する環境を構築できます。
(IDCFクラウド専用の旧製品「L2延伸BOX(IDCF版)」から、マルチクラウド対応のL2延伸BOX Neoへ世代交代しています)
先ずはお問い合わせください。
詳しくはこちらです。
L2延伸BOX Neo(マルチクラウド対応)
L2延伸について、まとめ
これらの方法で、企業はクラウドとオンプレミスを一つのネットワークセグメントとして扱い、シームレスなリソースアクセスを実現できます。
それぞれに導入コストや運用負荷、拡張性などの特性が異なるため、環境や要件に合った方法を選択することが重要です。
今すぐ、既存の環境を変更せず、L2延伸サービスを利用したい
フォースネット株式会社が提供する「L2延伸サービス」をお勧めします。
既存のオフィスのインターネット接続やインフラ環境に設定変更をする必要がありません。
L2延伸BOX Neo(マルチクラウド対応)
